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物件内覧のコツ~中古マンションの場合

夏の暑さも随分和らぎ、過ごしやすい季節になってきましたね。

以前の投稿で、新築・中古の戸建住宅の内覧のコツをお伝えさせていただきました。

今回の投稿では、「物件内覧のコツ~中古マンションの場合」をお届けします。

中古マンションの場合、構造的に問題があることが稀なため、

躯体そのものにおいて気に掛けることはあまりありません。

※万が一マンション全体として、構造的に問題がある場合は、内覧以前にお伝えします。

中古マンション内覧時に確認して頂きたいことは、

リフォーム可能箇所マンション全体の管理状況隣家との関係性の3点です。

・リフォーム可能箇所

マンションが建築された時期によって、

下記事項がリフォームなどで対応できない場合があります。

追い炊き機能付き給湯器の設置

築年数がある程度経過しているマンションでは、追い炊き機能付きの給湯器を設置できなくて、

さし湯タイプの給湯器のみ設置できるマンションがございます。

マンションの共用部分はそのマンション内の所有者それぞれに持ち分があり、

勝手に共用部分に配管工事などで穴を開けてはいけないからです。

エアコンの設置

先ほどと同じ理由で、共用部分である躯体に穴を開ける工事ができない為、

エアコンが初めから設置できるような状態にない場合、

お部屋によってはエアコンの設置ができないケースがあります。

バリアフリー化

段差のあるお部屋をバリアフリー仕様にリフォームしたいと要望されることがありますが、

段差のある部分に配管が通過しているケースがあり、

そもそも段差をなくす工事ができない場合があります。

オール電化住宅などへ変更

IHクッキングヒーターや電気式床暖房の設置などオール電化住宅にリフォームしたい場合でも、

各戸に供給される電力の容量不足により、オール電化リフォームができない場合があります。

これらのことは、築年数の浅いマンションではほとんどクリアされていることなのですが、

築年数のある程度経過したマンションではよくあることです。

リノベーション住宅が流行っていますが、すべてリフォームできると思って購入して、

意外な落とし穴にはまってしまう場合がありますので、注意してください。

・長期修繕計画

マンションには長期修繕計画という

将来に渡るマンション全体のメンテナンス計画なるものがあります。

ただ、どのマンションにも長期修繕計画があるかと言うとそうではなく、

長期修繕計画がないマンションも、いいかげんな修繕計画を立てているマンションもあります。

また建築当時よりも修繕コストが上がっているにもかかわらず、

建築当時の長期修繕計画がそのまま採用され続けているマンションも存在します。

長期修繕計画に狂いが生じると、マンション全体の修繕積立金が不足し、

修繕一時金を徴収されたり、修繕積立金がある年を境に急上昇することがあります。

そのマンションの管理組合に十分な修繕積立金が積み立てられているか、

また明確な修繕計画がなされているかなどをしっかりと確認する必要がありますね。

・隣家との関係性

中古マンションに限らず、マンションとは集合住宅ですので、

戸建住宅以上に隣家との関係性が重要になります。

ただこれは、

隣人がどんな人なのか?

上下階の人はどんな家族構成か?などを確認するということではありません。

人が嫌だと思う事には個人差があり、音の問題などは人によって感じる尺度が違うからです。

確認して頂きたいことは、

「上下階の方と音の問題で話し合いがあった」とか

「隣家の方との間で取り決めがある」など、

売主がお住まいの間に実際起こったことの確認をして頂きます。

小さいお子様がいらっしゃるご家族が、

過去に前所有者と下階との間でモメゴトがあったマンションを買ってしまい、

毎日びくびくしながら生活をしなければならないということは実際現実にある話です。

気にしすぎることは良くありませんが、

過去に実際起こったことは売主に告知義務がありますので、必ず確認しておきましょう。

ただ、売主が相続などで物件を取得し実際に住んでいない場合や、

業者が買い取って転売している場合などは、

売主が住んでいた期間がない為、隣家との関係性が確認できないこともありますので、

そのような物件を買う際は、ある程度リスクがあることを承知しておく必要があります。

マンション探しは楽しいものです。

日当たりの良いリビングや海が一望できる眺望など

思わずテンションがあがるお部屋に出会えたりします。

ただ中古マンションに限らず、集合住宅に住むということは、

戸建住宅よりもルールや制限、隣家の方への配慮など様々な条件が付いてきます。

管理規約、使用細則、長期修繕計画、売主への聞き取りなど

しっかりと確認を行い、

後悔のない確実なマンション購入を実現致しましょう!

エヌプラッツ神戸新長田店

店長 大平諭